海外旅行・海外ツアー世界29カ国でご旅行をサポート

  • 閲覧履歴

    閲覧履歴

    最近見たツアー

  • お気に入り

    お気に入り

    お気に入りツアー

    選択したツアーを一括で
    お問い合わせできます(最大5件)

  • 検索

イェントゥ=ヴィンギエム=コンソン・キエップバックの遺跡・景観群

2025年登録・ベトナム9番目の世界遺産

世界遺産登録の背景や観光地としての特徴、寺院群を楽しむツアーまで魅力をたっぷりご紹介いたします!

イェントゥ=ヴィンギエム=コンソン・キエップバックの遺跡・景観群もくじ

世界遺産の概要

祝!世界遺産登録

どんな世界遺産?登録基準を解説!

10の項目が設けられている世界遺産の登録基準で、今回『イェントゥ=ヴィンギエム=コンソン・キエップバックの遺跡・景観群』に認められたのは登録基準(ⅲ)と(ⅵ)の2つ。登録基準(ⅲ)は、「現存するか消滅しているかにかかわらず、ある文化的伝統又は文明の存在を伝承する物証として無二の存在(少なくとも希有な存在)である」と定義づけられています。登録基準(ⅵ)は、「顕著な普遍的価値を有する出来事(行事)、生きた伝統、思想、信仰、芸術的作品、あるいは文学的作品と直接または実質的関連がある」遺産に適用されます。

以上、登録基準に当てはめて遺産の概要を解説しましたが、実際にはそんな難しいものでありません。かつて統一感なくバラバラだったベトナム北部、そして中国やモンゴルなど海外勢力からもプレッシャーをかけられていたベトナム人が、寛容で幅広い人々を取り込むチュックラム仏教という精神的支柱を手に入れたことで、国がまとまりベトナムとしての歴史が前進したということです。実際に訪れてみると、型は自由ながら信仰熱心なベトナム人たちの姿や、寺院建築・景観の美しさから世界遺産になるだけの価値や雰囲気を味わっていただけます!

チュックラム仏教の創始者 Trần Nhân Tông

1225年~1400年の間栄えた陳朝3代皇帝の陳仁宗(Trần Nhân Tông)はチュックラム仏教の創始者であり、アジアで唯一、自ら王位を放棄して出家して仏教の道へ進んだ人物として知られています。 ベトナム北部は10世紀末まで長い間中国の支配下にありましたが、それを打開してこの地域を独立させたのが李朝でした。李朝から王位を奪って13世紀に成立した王朝が陳朝です。この期間ベトナムはモンゴル帝国・元軍から侵略の危機が幾度もありました。その影響下で1278年に3代皇帝として即位したのがチャン・ニャン・トン(陳仁宗)です。 チャン・ニャン・トンの大きな功績は、当時最強勢力であった元軍の侵攻を2度も撃退したことです。将軍チャン・フン・ダオを軍の指揮官に登用し、1285年と1288年の2度の侵攻を破りました。皇帝として人材採用の制度を整え、民意を取り入れる国造りで政治的能力に長けていたほか、文化人や宗教家としても知られておりベトナム史上でも多才な皇帝でした。 そして、皇帝として政治に尽力したのち、自ら退位して出家したのです。ベトナム北部、クアンニン省のイェントゥ山に入り修行を積んでチュックラム禅宗を開きました。当時中国から伝来した仏教や道教、儒教、その他少数民族が多い北部の民間信仰や慣習を幅広く取り入れ寛容な教えでベトナム人の心を一つにしたとされています。それによ国内が統一され安定し、ベトナムの歴史がさらに前進しました。今でもチュックラム仏教は国内で最大の宗派の一つになっています。

構成資産

構成資産はチュックラム仏教の発展に関連した、クアンニン省、バクニン省、ハイフォン市にまたがる広い範囲に分布する寺院群、僧院、巡礼道、景観、遺物や無形文化遺産などが登録されています。それぞれの資産が信仰の発展において重要な役割を持ち、広範囲かつ長期で発展してきたためすべてをまとめることは難しいですが、ここでは観光の目線からイェントゥ、ヴィンギエム、コンソン―キエップバックをご紹介いたします。

イェントゥ山の寺院群と景観

Google Map

一番のメイン観光地といえるのがイェントゥ山。ハロン湾と同じくクアンニン省にある標高1,068mの山のふもとから頂上にかけて、寺院や仏塔などが点在し、美しい自然の中に石段の巡礼路が整えられたチュックラム仏教の聖地です。麓から頂上まではケーブルカーが2本かけられており、休憩所や売店とともに観光地としても設備が整っています。

イェントゥ山にはチャン・ニャン・トン王とその後の弟子たちが信仰のために築いた寺院やチャン・ニャン・トンのお墓である仏塔、松林などが山のふもとから頂上にかけて点在しています。晴れた日には美しい自然と景観が楽しめるのも魅力です。観光の際は山にかけられた2本のケーブルカーを乗り継ぐか歩きで山登りを楽しみつつ要所要所の寺院をくまなくめぐる選択できますが、ケーブルカーを往復で乗った場合でも全行程の所要時間は4~5時間と聖地らしく壮大なスケールの巡礼体験になります。
最初のケーブルカーを降りて山の中腹に位置する仏塔は始祖チャン・ニャン・トンのお墓。そこから石段を上がった先にある美しいホア・イェン寺院はイェントゥ山最大の寺院であり中枢的役割を果たします。
さらにもう一本のケーブルカーを上がって、急な山道と石段を進んだ先、イェントゥ山の頂上にあるのが最もアイコニックなドン寺院。山頂にそびえる銅製の寺院はチャン・ニャン・トン王とその後のお坊さんたちの礼拝所であり、山頂から眺める壮大な景色と美しい自然、寺院の美しさは巡礼者に限らずきつい山登りをしてでも訪れるべきスポットです。
年始の3カ月は巡礼シーズンに入り、毎年多くの巡礼者や観光客でにぎわう他お祭りなどが開かれます。観光に最適なシーズンは9~11月、北部で最も天気が安定し暑さも和らぐ時期に訪れるのがおすすめです。

★注意★山登り結構きついです

コンソン寺院

Google Map

キエップバック寺院

Google Map

ヴィンギエム寺院

Google Map

世界遺産を楽しむおすすめツアー

ハノイからイェントゥまでは車で片道2時間半ほど。イェントゥ山の観光はケーブルカーが整備されていますが巡礼路の石段のぼりも免れず、最低でも4時間くらいの観光所要時間となるためハノイから1日ツアーのイメージとなります。山のぼりはしたくないけど世界遺産を訪ねてみたいという方にはコンソン寺院やキエップバック寺院、ヴィンギエム寺院もおすすめ!こちらはハノイから半日で行って帰ってこれます。ただ、せっかくならハロン湾とセットで世界遺産を満喫してしまうのが効率的!1泊2日で初日にハロン湾クルーズを楽しみ、その夜はハロンの市街に1泊、翌日のハノイへの帰路でイェントゥやコンソン=キエップバックによれば効率的に欲張りなツアーが実現します!

関連観光地

関連特集